情報を食べてる日本人~飲食店のサジェスト汚染~

 ひと昔前は飲食店を探すときは情報誌が主流でした。なぜならそれしか情報を収集することが出来なかった。週末にデートの予定がある男子はこぞって『○○ウォーカー』『○○の歩き方』など旬な情報誌を買っていたのではないでしょうか。そんな時代から携帯電話がインターネットを搭載して進化を遂げることにより、人々はネットの中の情報に感心が大きく移動しました。そしてその行動に合わせるようにネットの中にはこぞって企業がグルメサイト、クーポンサイトを立ち上げ、飲食店は広告費を駅前の看板費からネットの掲載費にあてるようになり、その流れについてこれない飲食店は続々と閉店していき、ネットでの情報拡散、綺麗な写真や口コミによる集客が得意なお店は何店舗も経営するなど、飲食業界のチカラ関係も大きく変わっていきました。

公式ページよりもリアルな意見、口コミのパワー

今の時代、初めて行くお店をのことを調べる手段は多種多様。GoogleやYahoo!などの検索エンジンだけで公式ホームページを調べるだけではなく、SNSや口コミサイトで実際にお店に行った人のリアルな感想まで調べるようになりました。そのネットの口コミの商業効果はすさまじく、ネットの口コミで年間1兆5千億円の消費を押し上げているという結果が出ています。特に外食関係は最多の6800億円増だったという数字も出ています。これほどまでにネットの口コミの影響は強い。理由の一つとしては店舗側から企業側からの情報が溢れすぎていること。その情報は高額を払うお店から優先的に載せていき、実際の掲載順位と味とは無関係だとユーザーが気が付いたから。実際に行った人の意見こそが真実だという謎の迷信。しかしその口コミの強さ故、一度悪評が広まった場合、すさまじい速さで悪評は広まってゆく。例えば気になった店を検索して、ネガティブなワードがでたら、あるいはSNSや口コミサイトで悪評で書き込まれれば、その店の店舗の売り上げは当然落ちていく。ネット一つの書き込み次第で閉店に追い込まれることも十分ありうる。次の話しは実際に私たちが対応した飲食店のお話しです。

 あるお店の衛生管理問題の事件

衛生管理問題

あるお店Aにおいて衛生管理問題が発生してしまった。もちろんA店は、しばらくの間営業停止処分をうけ、行政指導を受けたのちに営業を開始することになった。当然、衛生管理問題が起きたあとは売り上げは落ちたのだが、この影響はそれだけにとどまらなかった。その事件後しばらくして「A店 衛生管理」といった検索補助ワードが出てくるようになったのだ。それだけではない。SNSやグルメサイトなどの口コミサイトにもその書き込みは残り続けており、衛生問題への対処後も、これらの書き込みにより長い間、店は苦しめられる結果となった。ひと昔前ならば『人のうわさも75日』なんて言葉があるように自然と淘汰されていたことも、現代社会ではネットの中の言葉は常にリアルな話しと誤解して生き続けてしまう。いそういうネガティブワードが残っていることによりいくら現状が生まれ変わったとしても検索補助機能が働き『A店』と検索窓に打ち込むと『A店 衛生管理問題』が浮かび上がってしまうのだ。いわゆる『二次被害』である。事件が終わって人々が忘れかけていても、ネットが終わらない。A店はこの自体に気づき、SNSやグルメサイトなどに残っていた過去の衛生問題への書き込みの削除を行い、徐々に悪いイメージワードをなくすことで検索補助機能、サジェストに出てくるネガティブなワードをなくすことができた。そして時間は掛かったが徐々に売り上げは回復するに至ったが、もしこれらの原因に気づかず対策を怠っていれば、もしかしたら閉店に追い込まれていた可能性は十分にあるのだ。

情報の汚染を防ぐ

情報の汚染を防ぐ

ネットの怖いところはこういった悪評が広がりやすいところにある。先も上げたようにネットの口コミは飲食店において十分プラスになりえる強い武器だ。だがよい評価以上に悪い評価のほうが目立ってしまうと、たちまち諸刃の剣となりえる。人はネガティブなものに対してなんらかのレスポンスを起こしやすい、特に急激にネット情報が溢れてしまった日本ではネット弱者が8割を占めてしまっている。それによって本来は良いところが多い店でも小さな悪い評価が徐々にクリックされてしまい、少しづつ店舗情報を悪評が浸食していく。まさに悪化は良貨を駆逐するといった状態になるのだ。それをふせぐためにも自らでネット上での評価を常に監視し、あるいはこちらから常にポジティブな発信を行うことで自らの情報の汚染を防ぐ必要があるのだ。
日本人は情報を食べている。汚れた情報は食べたくないのだ。

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