音楽や加工機能を使って短い動画を投稿したり見たりして楽しむTikTok。
誰でも手軽に編集・投稿できることから若者を中心に世界中で利用されているアプリです。
最近はTikTokをきっかけに流行する商品や曲も多く「TikTok売れ」という言葉が生まれるほど経済効果が高いSNSとしても知られています。
ですが便利な反面、誹謗中傷や個人情報流出、なりすましなどの被害も見受けられ非常に厄介なトラブルに発展してしまうケースも少なくはありません。
TikTokでは不適切なコンテツンに対して削除依頼をすることが可能です。
そこで本記事ではTikTokの削除依頼方法について解説していきます。
目次
削除依頼の前に知っておきたいTikTokの基本ルール
TikTokは、世界中のユーザーが短尺動画を投稿・視聴できるプラットフォームとして人気を集めています。その分、多種多様なコンテンツが投稿されるため、コミュニティ全体の安全と快適性を保つためのルールが明確に定められています。削除依頼を検討する前に、まずはTikTokの基本ルールやマナーを理解することが重要です。なぜなら、TikTok上で動画の削除に至るかどうかは、投稿されたコンテンツがこれらのルールに違反しているかどうかによって判断されるからです。
たとえば、誹謗中傷や著作権侵害、プライバシーを侵害するような投稿は明確に禁止されています。しかし、ユーザーの間違いや、規約の解釈の違いなどによって、問題のあるコンテンツであるにもかかわらず削除されていないケースも存在します。そのため、削除依頼を行う際には「どの部分がルールに抵触しているか」を具体的に示すことがポイントです。
TikTokで削除対象となるのはどんな動画?
TikTokに投稿されている全ての動画を削除できるとは限りません。
「自分の嫌いな動画だから削除して欲しい!」と思ってもその動画が削除対象の動画でなければ削除できる確率も低くなります。
まずは削除したい動画が削除依頼の対象になり得るコンテンツなのか確認しましょう。
【TikTokで削除対象になるもの】
- 無断撮影された動画
- 誹謗中傷をしている動画やコメント
- なりすましアカウント
- 個人情報の流出
- TikTokのガイドラインに反しているもの
無断撮影された動画
まず無断撮影の動画は肖像権(プライバシー権)の侵害にあたります。
悪意のある無断撮影はもちろんのこと知らぬ間に自分が映り込んでいたという場合も肖像権の侵害にあたる可能性があり削除申請を依頼することができます。
TikTokに投稿された動画は不特定多数の人が保存できるため拡散や不正利用といった二次災害に繋がりやすいので見つけたらすぐに削除依頼をするようにしましょう。
誹謗中傷をしている動画やコメント
根拠のない悪口や他人を汚い言葉でけなすなど相手を傷つける誹謗中傷行為。
常にSNSと隣合わせにある深刻な問題のひとつです。
TikTokなどSNSは誰でも簡単にコメントができることから過激な投稿をするユーザーも多く、内容によっては名誉毀損罪や脅迫罪といった罪に問われる可能性があります。
これらは他人の目が行き届かないダイレクトメッセージなど1対1のやりとりも該当するので、もし誹謗中傷を受けた場合は証拠としてスクリーンショットを残しておきましょう。
なりすましアカウント・個人情報の流出
なりすましとは本人のアカウントに類似した偽アカウントを作成してまるで本人であるかのように投稿をするアカウントです。
なりすましアカウントを作成すること自体は犯罪ではないのですが、なりすましアカウントが情報収集のためにストーキングをしてきたり虚偽の投稿をする、個人情報の流出など嫌がらせ行為をしてきた場合は刑法犯として削除依頼の対象になります。
TikTokのガイドラインに反しているもの
TikTokでは安全に利用できるようにガイドラインが定められており、ガイドラインに違反する動画やアカウントは削除対象になります。
ガイドラインは定期的に更新されるので随時確認しましょう。
https://www.tiktok.com/community-guidelines/ja-jp/overview/?cgversion=2023
TikTok の不適切な投稿を削除依頼する方法

TikTokの運営に削除依頼をする
まず1番対応しやすい方法がTikTokの運営に削除依頼をすることです。
この方法はTikTokのアカウントを持っている場合と持っていない場合の二通りあります。
【アカウントを持っている】
・削除依頼したい投稿を長押しする
・「報告する」を選択する
・該当する報告理由を選択し送信
【アカウントを持っていない】
アカウントを持っていない場合はTikTokのフォームへ必要情報を入力し削除依頼をしましょう。
*フォームに記載する事項*
・メールアドレス
・該当するトピック(問い合わせ内容)の選択
・削除依頼するコンテンツまたはアカウントへのリンク
・削除依頼する理由
TikTokが削除対応するかは約1週間~1ヶ月ほどの時間がかかる可能性があります。
スパムだと疑われないように何度もしつこく送るのは控えましょう。
弁護士に依頼して裁判所に仮処分での削除申し立てをする
TikTokの運営側や投稿者に対して裁判所から削除を命じる仮処分。
この方法は弁護士に依頼して進めることが一般的です。
デジタルに強い弁護士に相談すると高い確率で成功し早期解決も期待できますが、弁護士費用や裁判費用などが必要となるため依頼する際は費用感のことを頭に入れておきましょう。
投稿者に直接削除依頼をする
不適切なコンテンツを投稿した本人にメッセージやコメントで削除依頼をする方法です。
この方法は仮処分に比べて費用をかけずにできますが、投稿者が応じてくれる可能性が低く、削除依頼が原因でトラブルに発展するリスクもあります。
相手に悪気がなく偶然自分が投稿に移り込んでいた場合など、炎上するリスクが低いかを見極めるなどして依頼する際は慎重に判断しましょう。
TikTokでの誹謗中傷 — 問われる罪とは?
TikTokで誹謗中傷を行った場合、どのような罪が問われるのでしょうか?
名誉毀損罪:嘘の情報で他人を傷つける
まず最も多く取り上げられるのが「名誉毀損罪」です。
名誉毀損罪とは、他人の名誉を傷つける行為で、特に虚偽の事実を公に流すことがこれに該当します。TikTokで自分が知っている事実と異なる情報を発信し、その内容が他人の社会的評価を下げる場合、名誉毀損に問われる可能性があります。
具体例としては、「◯◯さんが犯罪を犯した」というような事実に反する内容を流すことです。事実無根の噂を広められた側は、社会的信用を失い、個人的な損害を被ることがあります。もし誹謗中傷が法的に認められると、最大で3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されることになります。
侮辱罪:言葉での攻撃
名誉毀損罪と似ていますが、侮辱罪は事実を虚偽として流すわけではなく、相手を侮辱する言葉や態度そのもので名誉を傷つける行為に当たります。例えば、相手をバカにするようなコメントや動画がこれに該当します。侮辱罪の場合、相手の名誉を貶める行為に対し、法的に処罰されることがあります。
具体的な例としては、「◯◯さんは社会に出る価値がない」というような言葉を公に発することです。このような言葉は、その人の社会的評価を大きく傷つけることになり、法的には1年以下の懲役または30万円以下の罰金となります。
脅迫罪:恐怖を与える行為
時には、誹謗中傷がエスカレートし、単なる悪口や侮辱ではなく脅迫行為に発展することもあります。脅迫罪は、相手に害を加えると脅し、恐怖を与える行為です。もしTikTokで「お前の家族に危害を加える」などといった言動があった場合、脅迫罪に問われる可能性があります。
このような行為は、最大で2年以下の懲役または30万円以下の罰金に処されることがあります。特に、誹謗中傷が感情的にエスカレートし、実際に相手が恐怖を感じた場合、犯罪として成立するリスクが高まります。
業務妨害罪:ビジネスへのダメージ
誹謗中傷が企業やビジネスに関わる場合、業務妨害罪が適用されることがあります。例えば、あるブランドや会社の従業員を個人的に誹謗中傷することで、そのビジネスの信頼性を損ね、業務に支障をきたすような事態が発生することがあります。このような場合、業務妨害罪に問われる可能性があるのです。
業務妨害罪は、最大で3年以下の懲役または50万円以下の罰金となります。企業に対する誹謗中傷もその規模が大きければ大きいほど、法的に問題視される可能性が高くなります。
プライバシー権の侵害:個人情報の無断公開
TikTokでは、個人情報を含む動画や投稿が不特定多数の目に触れます。誰かの個人情報を無断で晒したり、プライベートな情報を暴露したりすることは、プライバシー権の侵害に該当する場合があります。たとえば、他人の住所や電話番号を公開する行為がこれに該当します。
この場合、民事訴訟を起こされ、損害賠償を請求されることになります。特にインターネット上でのプライバシー侵害は拡散が早いため、被害者は非常に深刻な影響を受けることがあります。
ストーカー行為としての誹謗中傷
誹謗中傷が繰り返されることにより、ストーカー行為と見なされる場合もあります。特に嫌がらせがしつこく続く場合、ストーカー規制法に基づいて処罰されることがあり得ます。この場合、法的には最大1年の懲役または100万円以下の罰金が科されることがあります。
まとめ
今回はTikTokの不適切なコンテンツの削除依頼方法について解説しました。
TikTokのトラブルは放置していると二次災害を招く恐れがあるため、見つけ次第早い段階で対策を検討しましょう。
また削除依頼する際はTikTokのガイドラインに違反をしているかどうかを確認し、削除依頼へと進めてみてください。
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