ネットの誹謗中傷対策は法律で認められている!根拠のないものを削除する方法は?

誹謗中傷対策は法律で認められている!根拠のないものを削除する方法は?

「ネットでこんなことを書かれるなんて…」

誹謗中傷は、その人を悲しい気持ちにさせるだけでなく、対象者の評判までも作ってしまいます。

たとえ、根拠がないことであろうとも、人の記憶は恐ろしいもので、噂をもとに人がイメージを作ってしまいます。

もちろん、ご自身や自社の誹謗中傷を削除する権利を、誰しもが持っています。では、どんな誹謗中傷対策がベストでしょうか?

ネットの誹謗中傷対策の方法をご紹介します。

ネットの「誹謗中傷」と「批判」の違い

「誹謗中傷」と「批判」の違い

誰かに対してネガティブなことを言われるのは気分がよくないものです。しかし、世には「誹謗中傷」の他に、「批判・批評」という言葉もあります。

この違いを分かっていない人が多いことも、誹謗中傷が横行する原因の一つになってしまっています。

批判とは

まず、批判・批評とは、相手に対して“良し悪し”をはっきり見極めて評価することです。

例えば、「タバコのポイ捨てはよくない」という意見は、そこに明確な理由と根拠があるので、「批判」になります。

他にも、国会で相手の政策の間違いを指摘することも、その“良し悪し”をしっかり見分けたうえで言うのであれば「批判」と言えます。

つまり、批判に関しては、明確な理由と根拠が求められます。もし、世の中で批判が認められなくなれば、権力を持つ人の意見にすべて従わなければいけない状況になってしまいかねません。

誹謗中傷とは

上記に対する概念が「誹謗中傷」です。

誹謗中傷は誹謗と中傷を合わせた言葉ですが、これらはただ、「口汚く相手に悪口を言うこと」です。

そして、誹謗中傷には根拠がありません。たとえ、相手に理由があったとしても、誹謗中傷と呼ばれるものは極度に一方的に物事を捉えた発言です。

もし、誹謗中傷を許してしまえば自分の意に要らないものに、何でもかんでも文句をつける人がはびこります。これは恐ろしいことです。

だから、発言をするときも、しっかり考えたうえで批判をすることが求められます。もし、誹謗中傷ばかりしている人がいたらその人は嫌われ、信頼を無くすでしょう。

また、ネットにおいての誹謗中傷はそのまま残るので、こちらも社会的なリスクが高いです。

ネットの誹謗中傷対策にはどのような法律が適用可能か

誹謗中傷対策にはどのような法律が適用可能か

しかし、誹謗中傷をネットで行う人はたくさんいます。

その理由の一つは、ネットの影響を軽視していること。そしてもう一つは匿名で行えることです。

ネット上では自分の名前を隠し、匿名や偽名で意見を発信することができます。そのため、全く素性の分からないブログに誹謗中傷が書きなぐられていることもよくあります。

特に恐ろしいのが掲示板。掲示板は不特定多数の誰もが書き込めるので、誹謗中傷の流れが一気に広がります。

さらに、誹謗中傷は噂になります。これも残念な話ですが、多くの人はうわさの真偽を確かめずに拡散します。もちろん、愉快犯として行っている人もたくさんいますが、単純に意識が軽薄な人も多いのです。

では、ネット上に誹謗中傷を見つけた時は、どのような誹謗中傷対策をとれるのか。

根拠となる法律について学ぶ

ネット上の誹謗中傷対策として有効な法律はプロバイダ責任制限法、そして犯人が特定された場合は刑法と民法です。

まず、プロバイダ責任制限法に基づいて請求できる相手は、プロバイダと掲示板等の管理人です。

多くの情報は不特定多数によって書かれた情報なので、個人の特定が難しいです。そこで、誹謗中傷の書かれたサイトや掲示板を管理しているプロバイダに削除依頼をすることができます。

次に、犯人が特定された場合はその人に対して責任を問うことができます。

犯罪としては名誉毀損や威力業務妨害という罪に当たり、罰金や懲役刑になります。

次に、民法では不法行為となり、それに基づく損害賠償請求ができます。これらの法的責任は表現の自由との兼ね合いがありますが、情報が真実でも、名誉毀損が認められたケースもあります。

ネット上の誹謗中傷を削除依頼するにはどうすればいい?

ネット上に残った誹謗中傷をそのままにしておくと、その誹謗中傷を見た第三者がネット上に拡散するなど、二次被害を被る可能性が考えられます。
ネット上に誹謗中傷を見つけたら、できるだけ速やかに削除依頼をおこない、これ以上の誹謗中傷の拡散を防ぎましょう。

ネット上の誹謗中傷を削除依頼は、自分でおこなう方法の他、弁護士に依頼する方法、風評被害対策をおこなう専門業者に依頼する方法の3つがあります。

自分で削除依頼をする方法

費用をかけずに誹謗中傷を削除したいと考えるなら、自力で削除依頼を出す方法がおすすめです。
誹謗中傷が掲載されているサイトに削除依頼フォームなどが設定されている場合は、そちらに必要事項を記入して送信することで削除依頼をすることができます。

たとえば誹謗中傷が掲載されていたサイトがアメーバブログやfc2ブログなどのブログサイトには、以下の様な削除依頼のためのフォームがあらかじめ運営サイトに用意されているので、依頼自体は簡単に行うことが可能です。

アメーバブログの削除依頼フォーム
fc2ブログの削除依頼フォーム

個人が作成したサイトなど、削除依頼フォームが設置されていないサイトの場合は、サイトの管理者に直接誹謗中傷に該当する項目の削除を依頼しましょう。
ただし、削除されるかどうかはサイトの規定や管理者の判断によるため、かならずしも削除されるとは限らないことを覚えておきましょう。

弁護士に依頼し削除依頼を代行してもらう方法

自分で削除依頼を出すのが難しい方は、弁護士に一連の作業を代行してもらうことも可能です。

その際、削除依頼フォームがある場合は基本的にそちらを利用して削除依頼を行いますが、自分でおこなう場合とは異なり、依頼者の項目に弁護士名を記載します。
一見自分で削除依頼を出す方法と変わりないのですが、弁護士名を出して削除依頼をすることにより、個人では応じてくれなかったサイトが削除に応じる可能性が高くなります。

また、この段階で削除に応じなかった場合、裁判所に申し立てを行うことで、より問題の記事を強制的に消すことも可能です。

風評被害対策の専門業者に依頼して削除してもらう方法

同じ弁護士でも案件によって得意不得意があるため、ネット上での誹謗中傷の対策に詳しくない弁護士も多いのが現状です。
星の数ほどいる弁護士の中からネットの誹謗中傷対策に強い弁護士を見つけるのは、なかなか骨の折れる作業です。

そこで3つ目の手段として、風評被害対策をおこなっている専門業者に削除依頼する方法もあります。

風評被害対策業者はいわばその道のスペシャリスト。
ネット上での誹謗中傷の削除や拡散を防ぐ方法に長けています。
風評被害ラボでもネット上での誹謗中傷の削除などのご相談を受けていますので、お気軽にご相談ください。

ネットの誹謗中傷対策を確実に行ってもらうためにはどんな方法がよいのか

誹謗中傷対策を行うために、対策をしておくと良い方法があります。

それは、誹謗中傷が行われていた証拠を押さえることです。

要するに掲示板に書き込まれた文章そのもので、それを見たうえでプロバイダやサイトの管理人が削除するかどうかを判断します。

しかし、削除依頼をたくさんすることで、それに制限をかけるサイト管理人もいます。ですので、それに対応するためにも弁護士にお願いすることがおすすめです。

そもそも、誹謗中傷の削除を代行してもらうには、弁護士以外の選択肢がないという事実を意外に知りません。

法律に基づいて行われる行為なので、弁護士以外の業者が代行すると非弁行為として罰金を科せられます。(もちろん、本人はOKです)

また、弁護士でない場合は法律についてくわしくないため、手続きに法的な間違いがあるリスクも考えられます。例えば、本人や弁護士の名をかたって削除依頼を出すことや、誹謗中傷の基準を吟味せずに何でも引き受けることも考えられます。

逆に、サジェスト浄化のような法律行為のない対策であれば、運用サポートの一環として通常の業者でも行えます。

ネット上の誹謗中傷を削除するなら専門家へ

まとめ

ホームページは誰でも開設することができるため、無責任な運営が少なくないのが現状です。
いつ自分が誹謗中傷の被害者になってもおかしくはないのです。

もし万が一自分が誹謗中傷のターゲットとなってしまった場合、サイトの管理人が特定できるときは対象サイトの管理人に、管理人が特定できない場合はプロバイダにできるだけ早く削除依頼を出す必要があります。

根拠のない誹謗中傷だからと無視してネットにいつまでも残った状態にしておくと、それが火種となってあっという間に炎上してしまう危険性をはらんでいます。
一度炎上してしまうと火消しするのに途方もない労力がかかるため、炎上前にネット上から削除する必要があります。

誹謗中傷対策を合法的に行えるのは弁護士だけですが、Webに詳しい弁護士を探すことはなかなか大変。
しかしながら、風評被害対策をおこなっている会社の中には弁護士と提携しながら誹謗中傷などの対策をしている会社もありますので、ネット上の誹謗中傷でお困りの場合は、このような専門企業の無料相談を利用してみましょう。

誹謗中傷対策は法律で認められている!根拠のないものを削除する方法は?