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レピュテーションリスクの事例や測定・対策方法について

レピュテーションリスクとは、企業のマイナスな評判が広まり企業の信用やブランド価値が下がることで起こる業績悪化リスクのことです。風評リスク、評判リスクともいわれます。
最近では、不祥事が起こるとネットやマスコミによって瞬く間に拡散されてしまうため、レピュテーションリスク対策をおこなう企業も増えてきました。

この記事では、レピュテーションリスクの事例と対策方法をご紹介します。

レピュテーションリスクの事例

まずはレピュテーションリスクの事例を4つご紹介します。

レピュテーションリスク事例①:アルバイトが起こす不祥事

近年頻発するレピュテーションリスクの事例として、企業で働くアルバイトによる不祥事があります。
アルバイトが勤務中に悪ふざけで不適切な写真などをSNSに投稿して、それが拡散され炎上することによって、企業イメージが低下してしまうレピュテーションリスクのパターンです。

一時期、アルバイトがコンビニのアイスクリームの冷凍庫の中に入ったり、店内のしょうゆ瓶を鼻に突っ込んだりする不適切な行為が大問題となり「バカッター」という言葉が話題になったかと思います。

あるチェーンの飲食店では、アルバイト店員が店内の冷蔵庫に入っている写真をSNSに投稿したことがきっかけでレピュテーションリスクを招きました。大きな話題になったので記憶に残っている人も多いでしょう。
当該店舗やアルバイト店員の身元が特定されたことで企業に苦情が殺到する事態となり、お店は信用を失い閉店することになったのです。

レピュテーションリスク事例②:不正の隠ぺい

続いて企業の不正の隠ぺいが発覚してしまうことで起こるレピュテーションリスクのパターンです。

正規の測定方法で測定していない不正なデータをカタログに掲載していたことが公になり、大きな問題となった企業があります。不祥事が発覚したことでこの企業は、消費者と株主の反感を買い、株価が通常ではありえないスピードで大暴落してしまう事態を招きました。

「バレなかったら問題ない」ということは、ありません。不正が発覚したときのレピュテーションリスクは最悪な結末を招くでしょう。

レピュテーションリスク事例③:不当な労働環境

企業の悪質な労働環境が暴露されてしまうことで起こるレピュテーションリスクもあります。

たとえば、月に140時間以上もの残業が原因で自殺した社員の報道によって悪質な労働環境が暴かれた事例。この時問題となった企業は、事件を受けて「労務管理ができていなかったという認識はない」と発表したことでさらなる批判を受けることになってしまったのです。

労働基準法に違反した企業に責任があるため、ブランドイメージが悪化してしまうことは当然といえるでしょう。

レピュテーションリスク事例④:サービスの不具合や商品の低品質化

4つ目は、異物混入やゲームアプリのバグなどが原因で批判が殺到することで起こるレピュテーションリスクのパターンです。

とある人気ゲームアプリ会社が月に一度行われるオンライン型ゲームイベントの際に通信障害を引き起こしたことで、多くのユーザーを強制退場させることになりゲームユーザーを激怒させてしまいました。通信障害によるバグはこれが初めてではなく、これまでに何度も起こしていたためユーザーの「いい加減にしてほしい」「仕事しろよ」といった批判につながってしまったのです。

ユーザーに寄り添った対応や改善の姿勢が見えにくかったことが原因で、ユーザーに呆れられ、企業の信用を失うことになりました。

レピュテーションリスクが起きる原因

それでは、レピュテーションリスクが起きる原因とはどういったものなのでしょうか。

レピュテーションリスク原因①:企業の情報配信

企業の炎上で多いのが、広告・宣伝の表現方法が不適切なケースです。
差別を感じさせる表現や性的な表現を含むものが炎上しやすい傾向にあります。ユーモアを狙ったつもりでも、「不適切な表現」と受け取られる場合があるので注意が必要でしょう。感じ方は千差万別なので、基準があいまいで判断が難しいところではあります。

また、企業のSNS公式アカウントでは、運営ミスで個人的な投稿をしてしまったり、不適切な発言をしてしまいユーザーをガッカリさせてしまうケースもあります。SNSは、便利なコミュニケーションツールではありますが、慎重に運用することが必要です。

商品やサービスをよく見せるためのPRもやりすぎや配慮に欠けてしまうと、逆効果になってしまいます。

レピュテーションリスク原因②:消費者による口コミ

消費者のマイナスな口コミが原因のレピュテーションリスクです。「店員の対応が悪い」「商品に髪の毛が入っていた」「店内が汚い」など、消費者の企業へ向けた不満の口コミは、ネット上に拡散されることで、ブランドイメージを低下させる原因となります。

レピュテーションリスク原因③:マスコミの情報伝達

ネット上で企業へのマイナスな評判が拡散されたことで、マスコミがニュースとして取り上げることが原因となるレピュテーションリスクです。マスコミの情報伝達は、ネットをつかわない層にも企業のマイナスな評判を知らせてしまうので、企業に苦情が殺到してしまう事態になります。

レピュテーションリスク原因④:内部告発

社内の人間が不正や悪質な労働環境などを告発することが、レピュテーションリスクの原因となります。内部告発によって企業の不正や悪質な労働環境が公になってしまった場合、企業イメージは一気に悪化し、失った信用を取り戻すことは至難の業でしょう。
「過労死」や「ハラスメント」などの評判がつくと、採用にも響いてきます。

レピュテーションリスクの対策方法


企業ができるレピュテーションリスク対策はあるのでしょうか?

レピュテーションリスク対策方法①:社内教育を行う

情報漏洩や従業員が不適切行為などをして炎上してしまうリスクを減らすために、社内でレピュテーションリスクの教育を実施しましょう。

レピュテーションリスク対策方法②:社内環境を見直し改善する

内部告発を防ぐためには、社内環境を見直すことが大切です。社員の不満は、レピュテーションリスクにつながります。

レピュテーションリスク対策方法③:情報開示を徹底する

情報開示を怠らないようにしましょう。企業にとって不利益な情報であったとしても、内部告発や情報漏洩で発覚してしまうより、レピュテーションリスクで受ける影響を抑えられる可能性があります。
また、情報公開を積極的に行うことは、根も葉もない噂を招きにくくなるでしょう。不祥事が発覚した際には、きちんと情報を公開して、誠意をもって謝罪をすることが重要です。

レピュテーションリスク対策方法④:会社の評判を調整する

自身の企業に現在どのような評判があるのか認識しておきましょう。評判と現実にギャップがあると、レピュテーションリスクを起こす可能性が高まります。
企業のイメージを高く持ちたいという想いはわかりますが、価格と製品の品質が追いついていない状態では悪評のもとです。

レピュテーションリスクの測定方法


自社の評判はどのように知ることができるのでしょうか?

レピュテーションリスク測定方法①:アンケート調査をする

従業員や顧客、取引先の会社、株主に匿名でアンケートに答えてもらいましょう。匿名のアンケートであれば、従業員の場合直接は言いづらいと感じている不満も暴露してくれるかもしれません。
アンケートからわかった企業の問題点は、そのまま放置せずに改善させる努力をすることが大切です。

レピュテーションリスク測定方法②:SNSやネットで評判を調査する

会社の評判が書かれている掲示板やSNSで自身の企業名を検索してみましょう。
評判の中には、目をつむりたくなるような噂話や、従業員または退社した人からの暴露話しなどがあるかもしれません。
しかし、会社へ向けられた全ての評判を知ることは、社内環境を見直すきっかけにもなります。今後企業の業績を悪化させてしまうリスクを未然に防ぐことにつながるでしょう。

まとめ

レピュテーションリスクを回避するためには、現在の企業の評判を把握し、管理・改善することが重要です。
不祥事が起こっても「正直に誠意をもった対応」ができる企業はレピュテーションリスクを受けにくい傾向にあります。万が一、不祥事が起こったときのことを考えて、素早く真摯な対処がとれるように体制を整えておきましょう。