私たちが飲食店を利用する際、店を選ぶ指標として食べログ評価が良いお店を選ぶ方は多いのではないでしょうか。
飲食店にとって、自分のお店の口コミ評価は店の売り上げに大きく影響するので気になるところです。
悪い口コミ評価ばかり書きこまれると、店にとってはかなりの大ダメージ。
しかも食べログの口コミは、嫌がらせ目的であえて低い評価をつけられたり、事実無根の悪評を書き込まれることもあるため、放置していると店の集客に大きな影を落としかねません。
そこで今日は、悪質な食べログの口コミを削除依頼する方法について、削除できない場合の対処法と共に解説していきます。
目次
食べログの口コミとは
食べログは、ユーザーが訪れた飲食店についての情報を掲載している他、食事やサービスの質、料金などを★の数で評価・口コミを投稿できるサイトです。
食べログの口コミは飲食店の集客への影響力が大きい
飲食店のグルメサイトでは日本で一番有名なサイトと言っても過言ではなく、掲載店舗数が多いので飲食店を予約する際に利用している人は数多いでしょう。
口コミの★の点数や口コミの内容で飲食店の集客数が大きく変わるなど、影響力はとても高いです。
食べログでよくあるネガティブ口コミ
食べログに投稿されるネガティブ口コミの中で多いのは、以下のようなものです。
- 味が不満
- 店員の接客態度が悪い
- 提供されるまでにすごく待たされた
- 立地が悪くて行きづらい
ほかにも、サービスに関係のない店員に対する誹謗中傷がみられることもあります。
こういったネガティブ口コミが多く投稿されていると、なんとなく選びたくないと思ってしまうのが人間の心理。
口コミが原因で客足が遠のいてしまうのを防ぐためにも、誹謗中傷など悪質な口コミは削除しておくことをおすすめします。
食べログの口コミはどんなものが削除対象になる?
食べログでは、削除の対象に一定のラインを設けています。
単にネガティブな印象を与えるからという理由で、なんでもかんでも口コミを削除することはできません。
食べログが削除対象の口コミとして定めているのは、以下の2つです。
- 食べログ利用規約で定められているもの
- 食べログの口コミガイドラインに反するもの
それぞれ詳しく解説します。
食べログ利用規約に定められているもの
食べログの利用規約には、以下の場合口コミを削除する場合があると記載されています。
-
- ガイドラインに反するもの
- 公序良俗に反するもの
- 食べログの趣旨、又は口コミの対象となるお店と関係のないもの(日記を除く)
- 有害なプログラム・スクリプト等を含むもの
- 営利を目的としたものや個人的な売買・譲渡を持ちかける内容、宣伝行為に関するもの
- その他、食べログの管理運営を妨げる等、当社が不適切と判断したもの
引用:食べログ利用規約
食べログの口コミガイドラインに反するもの
食べログの口コミガイドラインには、以下の遵守事項が定められています。
投稿された口コミがガイドラインに反する場合は、削除される場合があります。
- 実際に食事した内容を具体的に記述すること
- お店へ悪影響を及ぼすかつ内容の確認が困難な事象についての投稿はしないこと
- 衛生管理面のクレームはしかるべき当局へ連絡すること
- 個人への誹謗中傷、店舗への断定的批判、及び不適切な表現は禁止
- お店への個人的なクレームやトラブルに関する内容は投稿しないこと
- トラブルがあったお店への口コミの投稿はしないこと
- 法令に反する行為や犯罪行為等に結びつく口コミは禁止
- プライバシーの侵害に配慮すること
- 著作権等の知的財産権について配慮すること
- 対価を目的とした口コミの投稿は禁止
- 節度ある表現で投稿すること
これらの食べログ規約やガイドラインに違反している口コミの場合は、お店側から削除依頼をおこなうことで、削除できる可能性があります。
口コミが削除されないのはどんな場合?
一方で、食べログの口コミが削除されないケースについてお話します。
食べログ規約やガイドラインに違反していない
お店側にとって悪影響だと思われる口コミでも、食べログ規約やガイドラインに違反していない場合は削除が難しいことが多いです。
たとえば「口には合わなかった」「個人的にリピートはないと思います」など、口コミ投稿者による主観的な感想である場合や、誹謗中傷だといい難いものはネガティブな口コミでも明らかにガイドラインに違反しているとは言えません。
そういう場合は、お店が食べログに削除依頼をしても応じてくれない可能性があります。
店舗情報そのものを削除するのは難しい
飲食店を経営している方の中には、口コミに左右されるのは煩わしいからと食べログに店舗情報自体が載るのを嫌がる方もいらっしゃいます。
しかしながら店舗情報は食べログ会員側で追加できる仕様となっているため、お店側で作成を防ぐことはできませんし、掲載されたくないからという理由だけで一度作成された店舗情報を削除するのは難しいです。
ただ、閉店や休業、移転など店舗情報に変更があった場合は削除や編集を依頼することが可能です。
飲食店側で食べログの口コミ削除依頼をする方法
お店側で食べログの口コミ削除をする場合は、該当する口コミの右下に記載されている「問題のある口コミを連絡する」という項目から削除依頼をすることができます。
また、店舗関係者専用のお問い合わせフォームから直接削除依頼することも可能です。
削除依頼で記入すること
削除依頼をおこなうお問い合わせフォームには以下の3つの項目がありますので、それぞれ必要事項を記入します。
- タイトル
- メールアドレス
- お問い合わせ内容
画像:食べログ
タイトルは選択肢の中から選ぶことができますが、デフォルトで「問題のある口コミの報告」が選択されていますので、そのままで大丈夫です。
お問い合わせ内容には、削除したい理由を明確に入力します。
削除依頼を書く際のポイントは?
削除したい理由を入力する際は、削除したい口コミのURLに加え、口コミのどの部分が規約やガイドラインに違反しているかを明確に記載するのがポイントです。
具体的に書かずに曖昧表現で削除依頼をすると削除が通りにくいので、注意しましょう。
自分の書いた口コミを削除したい時もお問い合わせフォームから依頼する
食べログの口コミは、自分で書いた口コミであっても自由に削除することができません。
一度投稿した口コミは食べログ会員から脱退したとしても消えずに残り続けるので、口コミ投稿の際は本当にその内容で投稿していいか確認してから投稿しましょう。
万が一自分の口コミを削除したいと思った場合は、お店側の削除依頼と同様に該当口コミの右下の「問題のある口コミを報告する」のリンクから削除依頼をおこなってください。
食べログを削除できなかった場合の対処方法
食べログは削除依頼をしても100%削除してくれるわけではありません。
万が一食べログの口コミが削除できなかった場合は、削除依頼などのネットの誹謗中傷対策に強い弁護士に依頼するのがおすすめです。
弁護士による削除依頼で消える場合も
弁護士に削除依頼した場合、まずおこなうのが店舗側と同様にお問い合わせフォームを利用した削除依頼です。
お店からの削除依頼には応じてくれなくても、弁護士の方で削除が必要な理由をより明確に記載することにより、削除される可能性があります。
裁判所へ削除仮処分命令申立をおこなう
お問い合わせフォームからの削除依頼では削除できなかった場合は、弁護士が裁判所に削除仮処分申立をおこないます。
裁判所に認められ、削除の仮処分が発令された場合、命令を受けた相手はほとんどの場合削除に応じるでしょう。
食べログを削除する方法まとめ
今日は食べログの削除依頼の方法と、削除できる口コミの基準などについてご紹介しました。
口コミ評価はお店の顔ともいうべき部分であり、悪い口コミをそのままにしていると集客率の低下や別の悪い口コミを呼び込んでしまう恐れがあるため、早めの対策が重要となります。
また、一度ネガティブな口コミを削除できたとしても、新たな悪い口コミが書き込まれる可能性があります。
普段から店舗の経営改善や従業員教育の徹底をおこない、評価を下げるような口コミが出ないよう対策しましょう。